戦略とは何をしないか:なぜ言葉を理解しているだけでは意味がないのか?

みなさんこんにちは、タヌキです



今日は「戦略とは何をしないか」ということについて考えたいと思います。



まず、戦略とは何をしないかという言葉ですが、誰でも一度くらいは聞いたことがあるかもしれません。最初に誰が言い出したのかは不明ですが多方面の方々がこのことについて述べていますね。


”・・・“戦略とは何をやらないかを決めることである”(マイケル・ポーター)・・・”



偉い人を持って来て説得力を増そうとしているわけでも無いですが、参考までに。


他にも「戦略とは捨てること」という言い回しもありますし、私が最近興味をもった田坂教授の話の中では、「戦略」という漢字は「戦(いくさ)」を「略(はぶ)く」と読めると説いています。(田坂広志教授の非常に興味深いトーク



今回は、研究とその実体験と照らし合わせて述べていこうかと思います。


近年のポスドクの雇用形態などを考えると、いかに短い時間で効率よく成果を出すかというゲームになっています。これが良いとは思わないのですが、流れの向きは概ねそちらを向いているといって間違い無いと思います。

同じことを証明したい二人の研究者がいたとしたら、最小限のデータの組み合わせを導き出し、先に遂行した方が勝つわけです。つまり何を多くしたか、というアプローチより、どれだけ少ないプロセスでそこに至るかが有効な戦略なわけです。

言葉としての意味と、それがどのように研究に生かせるかは誰にでもわかりますよね。ポスドク未経験の私が一応わかった風な文章を書けるぐらい言葉としては簡単です。でも実行するというレベルでは微妙ではないでしょうか?


私はこの言葉を知っていましたし、常にある程度頭の中に思い浮かべて計画を練っているつもりでした。でも振り返ると全然徹底できてないのです。焦って不必要な実験をしたり、役に立たない勉強を急に始めたり。なぜこんなことになってしまったのかと、あとで考えてもどうしようもありません。


このことについて少し考えていたら、ある学生が、複雑な数式が嫌いな人のためにこんなことを話していたのを思い出しました。

「数式を理解するという事は、おそらく3段階に分けられる」

「ステップ①:わからない。この場合ただ理解できない、意味の分からない状態。」


「ステップ②:論理的にわかる。ゆっくり解読して読めば意味が理解できる。」


「ステップ③:直感的にわかる。論理構造が身体化されて、直感的に理解できる。」


「まずはステップ②まで行くこと。ステップ③に行くには何度も繰り返し計算や実践を繰り返して、体になじませる。身体化させて初めて直感的に理解できる。もし、急に③にいけるとしたら勘違いしている場合が多い。」




このステップ、実際数式だけにとどまらないですよね。例えばスポーツの世界でも、教わった運動や判断のパターンは、最初論理的かつ意識的に遂行します。でもそれだけでは本番で通用しません。瞬時に判断し遂行する必要があります。実際に何度も反復して、無意識的に遂行できるようになるまで繰り返し、「身体化」しなければ実践で使えないのではないでしょうか。



つまり、「戦略とは何をしないかなんだよ(ドヤ)」、と言ってても意味はないわけです。言葉の意味は理解しているけれど、知恵になっていない、体に馴染んでいないということなのだと思います。



そんな私ですが、最近は前よりもこの言葉の意味が体に馴染んで来たように思います。その理由は2つ。


1.最近、学位取得までの時間も残り少なくなってきて、本当に何をやらないか判断しなくてはならなくなってきた。

この時間的なプレッシャーが、前よりも真剣に「何をやらないか」について向き合う必要が出てきているのを実感しています。過去の「しなくても良いのにしてしまった」数々の失敗が、この言葉を通じてボディーブローのように効いてきています。


2.前よりもできるようになったことが増えて、やるべきでないことが増えた。

大学院の最初の段階は「できることを増やさなければいけない」という状態でした。それは何もできなかった自分にとって必要なプロセスでした。できることが増えた今、初めて「何をやめるべきか」という思考がより重要になっているのを感じています。



まとめると、私が「戦略とは何をしないか」という言葉をより理解するには2つの経験が必要でした。1つは「本当に何をしないかを考えなければいけないほど追い詰められた状態を経験する」事、2つ目は「何をしないかというオプションが出てくるまで自分がしっかり成長する」事です。

本当に「戦略とは何をしないか」が必要な状態に直面し、実際に行動したかどうか。それが大切なんだと思います。そしてそれを何度も経験して初めて自然にできるようになる、つまり身体化するのかもしれません。


このブロクでも色々なTipsを共有していますし、色々な言葉が世の中には溢れていますが、結局は実際に緊張感をもってその言葉を実践してみて、一つずつ体験を通じて成長する以外にないと感じた今日この頃でした。何事も近道はないですね。


さて、みなさんに役に立つ情報がどれだけあるか、若干まとまりも無いかもしれませんが、今回はこれにて失礼します。

読んでくださってありがとうございます。

マサ

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