博士課程で不安なとき、焦ったときに研究から逃げないための対策6つ

「あれ?なんでこんなに焦ってるんだろう?」

最近、ふと自分の焦りに気付きました。

自分の作業スペースを見てみると、捨ててもいいサンプルやチューブが溜まっていて、後片付けが全然できていない。

おそらく博士課程の終わりを意識し始め、焦りと不安がジワジワとでてきたのだと思います。

そのせいか、実験もほとんどうまくいかない。。。というか実験以前に、実験の準備をする段階でつまずいてしまうことが最近多い。

実験に必要な機具がうまく働かなかったり、必要な遺伝子改変動物ができなかったり。。。

研究は難しいからこそ楽しい、というのもありますが、うまくいかない時期が続くと必要以上に焦ってしまいます。

焦ってしまうと次に取るべきステップが見えなくなったり、近道を取ろうとして失敗を招いてしまいます。

今感じている焦りを対処するために、いろいろと焦りについて考えてみたり、対処法に挑戦しています。

自分の心を整理するために考えていることをまとめました。






焦りが生産的に働く場合もある

「焦り」と言うと悪いイメージがありますが、必ずしも悪いものではないと思います。

焦りは、生産的に働く場合と非生産的に働く場合があると思います。

例えば2週間後に提出しないといけないレポートがあるとしましょう。2週間、だらだらと過ごし、レポートには手をつけないということも多いですよね。しかし、期日が明日となると、焦りが生じ、スーパー集中力で片付けるという経験がある方も多いのではないでしょうか。僕もこのような焦りに何度も救われました。

初めての国際学会の口頭発表を準備しているときは2週間くらい前から本格的な焦りが生じ、口頭発表の暗記を早くから始めました。そのおかげで実際の口頭発表では緊張はあったものの、力を出し切ることができました。

このような場合は焦りは生産的ですよね。

焦りは必ずしも悪いことではなく、「何かが迫ってきている」という危険信号なのだと思います。

動物行動学的に捉えると、焦りは、「闘争するか逃走するか (fight or flight)」を選ぶ必要があるということを伝えてくれているのではないでしょうか。


焦りが非生産的に働く場合

僕が研究をしているときに感じる焦りは非生産的だと思います。

研究から出てくる焦りからやる気が沸くというよりは、あたふたとしてしまうような気がします。

焦りを感じると短期的な目標を優先しすぎてしまったり、ちょっとでも難しそうなものにはチャレンジしなくなったり、うまくいかなかったときの言い訳を考えたり、他の職種に移ったら簡単に成功するんじゃないかと考えてしまったり。。。

なぜレポートの期日の焦りは生産的で、研究の焦りは非生産的なのでしょうか?

僕の場合は、自信に関する違いだと思います。

僕の心の奥ではまだ研究者としてのスキルにあまり自信がないのだと思います。

レポートのような比較的スケールの小さいことだと完成できる自信があるから、焦ったときには「やってやるぞー!」という闘争の気持ちになれるのだと思います。

研究から生じる焦りから「闘争するか、逃走するか」と迫られたときには、僕は逃走を選んでいるのだと思います。

そしてその症状として、逃げ腰になったり、言い訳を思い浮かべたりしてしまっているのだと思います。

焦りを完全になくすことよりも、焦りを感じたときにどう対応するかを見直すことが僕にとっては重要なのだと思います。

研究をしていて焦りが生じたときは、逃走ではなく闘争を選べるようになりたいです。

「闘争するか、逃走するか」の枠組みで考えてみると、焦ったときに逃げ出したくなる理由が2つ浮き上がってきます。




研究から逃げたくなる2つの理由

 1. 「研究」が倒せそうな相手ではないと感じている

 2. 研究者としての自信が持てない


研究から逃げたくなる理由-1:「研究」が倒せそうな相手ではないと感じている

何かとの戦いを楽にするには、自分が強くなるか、相手を弱くするかの2つの方法があると思います。研究の場合、より簡単なのは相手を弱くすることだと思います。


対策1:「研究」を膨大なものから小さい具体的なステップに分ける

「研究って難しい」、と思うのは頭の中で研究が自分の処理できる以上のものに膨らんでしまっているからだと思います。

研究を具体的な小さいステップに分ければ、「このステップはとりあえずできそう」と思うことができ、希望が見えてくるのではないでしょうか。

過去に書いた研究計画書を見返したり、新しく次に取るべきステップを考えてみたりすることにより具体的なステップがわかると思います。


対策2:他人の意見や運に左右されない目標も立てる

他人の意見や運に左右されやすい目標

  •  Natureに論文を載せる

  •  大発見をする


他人の意見や運に左右されにくい目標

  •  実験をするときは3ないルールを守る(目的のない実験、コントロールのない実験、後片付けのない実験はするな)



Natureにチャレンジすることは良いことだと思いますが、Natureじゃないと失敗という目標設定をしてしまうと、心理的に辛い状況を招いてしまうと思います。

他人の意見や運に左右されやすい目標だけではなく、自分の力のみで達成できる目標も立てると自分なりの成功が見えてくると思います。


対策3:恐れていることの最悪のケースを具体的にイメージする

最悪のケースを具体的にイメージするのは一見良くないことに思えるかもしれませんが、敵を知るということでは必要なことだと思います。

僕の場合、恐れていることは「自分や他人の期待を裏切ってしまう」ことだと思います。

研究における最悪のケースはなんでしょう。。。

研究が全て失敗に終わり、論文も書けず、卒業もできず、大学院生活が終わってしまうということでしょうか。そして卒業できずに大学院生活を終えてしまったということを家族や友達に伝えないといけないことですかね。

ゾッとする反面、ふっきれる感じも出てきます。

研究が失敗に終わっても、他の仕事を探せば何かは見つかるだろう。他人からの期待に関しても、皆それぞれ自分のことで精一杯で僕のことはあまり気にしていないだろう。失敗を伝えれば、次のステップを応援してくれるに違いない。

となると気にしているのは自分だけ

カタチのない恐れにビクビクしながら過ごすより、恐れを具体的にして恐れと戦うことを決めれば気持ちが楽になると思います。

この、最悪のケースをイメージするエクササイズはTim Ferrissのアイディアです。

このエクササイズに関するTimのTED Talkはかなりおすすめです。日本語字幕も設定できるので、是非興味ある方は見てください。


研究から逃げたくなる理由-2. 研究者としての自信が持てない

「研究」を弱らせることと、研究者としての自信をつけることで、難しい研究から逃げないようになれるのだと思います。

研究者としての自信があればどんなに難しいクエスチョンにも「挑戦するぞ!」という精神をもてるのではないでしょうか。


対策4:客観的に自分の成長・成果を見返す

研究者としての自信の源はなんでしょう。

おそらく論文を発表して、研究を成功に導いた経験が自信に繋がるのではないでしょうか。

しかし僕は論文もないし、研究もまだ成功したとは言えません。

とすると自信はもっと小さいことから得るしかありません。

ちょっとした実験の成功や、自然界の現象の理解を深めた経験を記録しておくことが重要だと思います。

僕は毎週、うまくいったこととうまくいかなかったことをExcelで記録しています。

頭に残るのは失敗ばかりですが、客観的に成果を見返すと、ゆっくりではあるが前進していることを思い出すことができます。


対策5:他人と比べない

他の人の一部だけを見て、その人みたいな成果が欲しいと思っていませんか?

僕もたまに研究がうまくいっている人を見てそう思うことがあります。

でも見えているのは一部だけで、苦労や不安は見えていません

そう思っている自分がいるときはこの一言を思い出します。

 “If we all threw our problems in a pile and saw everyone else's, we'd grab ours back.” -Regina Brett

和訳するとこんな感じだと思います。

皆それぞれが抱えている悩みを山積みにして、お互いの悩みを見せ合って、その山からいくつかの悩みを持ち帰らないといけなくなったら、自分が出した悩みを持ち帰るだろう。

他の人のNature論文が欲しいのであれば、その裏にある苦労や犠牲にしたものも一緒にもらわないといけないということですよね。

そして研究がうまくいっている人も、傍からは見えない悩みを抱えているのかもしれません

Regina Brettの一言を意識すると、見慣れている自分の悩みが一番かわいく見えてきて、他人をうらやましく思う気持ちも弱まるのではないでしょうか。


対策6:焦りの症状を和らげる

運動、食事、睡眠の改善はどのような焦りにでも効くと思います。

疲れていたり、栄養が取れていないと、戦う意思がなくなってしまいます。

自分の体と心を大切にしましょう。




まとめ

焦りはたくさんのエネルギーを秘めているものだと思います。

焦りのエネルギーを利用するには、焦ったときに、逃走ではなく闘争を選ぶことが大事だと思います。

焦りがちで、逃げ腰な僕にとっては大きな課題ですが、小さなことから少しずつ自信をつけていきたいと思います。

自分に言い聞かせる感じで書きましたが、僕みたいな人の参考になれば嬉しいです。

今回はカメの投稿でした~。



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