学振申請書の書き方:DC1・2の準備と対策まとめ











学振DCの準備を始める前に読むべき記事


友人と協力して学振DCを取ったエピソード

「僕ら」4人、奇跡的に全員一発で学振に受かりました。
全員のボスがかなり放任スタイルということで、悩みや不安を共有しているうちに、「お互い助け合うグループがあればいいかも」、という流れになりました。
サポートグループを創ると学振の合格率が上がります。良き仲間と一緒に学振に挑むことにより、納得いく申請書を焦らずに書き上げることができました。
(from 学振DC1の難易度を乗り越え4人中4人受かったコツ)

そもそも学振DCを狙う前に持つべき心構えについての記事

"学振に落ちる人のほとんどは、トップを目指す覚悟が足りません。東大や京大に学振の採用者が多い理由の一つがここにあって、我が国トップクラスの大学にいるという自信が気概を生んでいるのではないでしょうか。『うちの大学からの採用者なんてほとんど居ない』と嘆くあなたは、東大の、MITの院生にも負けない自信を持っていますか? せめて、今は負けてるかもしれないけど将来は勝ってやる、と思っていますか?"(from 学振DC1を本気で狙うためにすべき4つのこと)

細かいテクニックよりも何よりもまずは準備に時間をかける事が何よりも大事というお話

私が申請した時からずっと学振の合格率はおおよそ20%、倍率5倍ということになっているようです。合格率が50%であれば、「一般的なものよりやや良い」申請書で受かります。真面目にやっていれば受かるぐらいでしょう。 20%というのは「一般的な良い申請書の中でもさらに良い申請書」を書かなければならないということではないでしょうか。
それは同時に、受からなかった残り80%の人たちはいったいどういう準備をしていたか?という問いでもあります。学振DC1:私は6か月前から準備しました。スケジュールを公開します

学振を書くにあたり一般的に参考となる記事

大上先生のスライドはまず第一に目を通すべき資料です

"内容を「伝える」ことが必要。当たり前のようで、できていない人が多い。"
"人は第一印象が根強く残る。第一印象が悪いとそれだけで落ちることもありうる。"(from 学振特別研究員になるために~2019年度申請版)
大上先生のアドバイスをクリアしたうえで、自分なりの工夫を加えましょう。

学振特別研究員になるために~2020年度申請版


科研費.comで実際の申請書を読もう

科研費.comではたくさんの申請書が読めます。
”世の中には親切にも不採択であった、または、採択された学振・科研費申請書を公開してくださっている方々がいます。 
採択された申請書は、必ずしもこのサイトで推奨している書き方と一致するものではありませんが、通った申請書が正しいのです。それでも、いくつか読み進めると、書き方の共通点というか本質が見えてくると思います。”

他にも自分の分野に近い申請書も独自のルートで手に入れることもおすすめします。



京都大学の学術研究支援室のノウハウから学ぼう


京都大学の学術研究支援室が様々な悩みについてアドバイスしてくれています。
悩んだ時の切り抜け方 
構想時
・修士論文すら書けていないのに、博士論文の構想なんて考えられない
・博士後期課程から専攻を変えたので、これまでと研究内容が違う…大丈夫?
・学会発表の準備や論文の執筆で忙しく、申請書を書く時間がない
・業績がほとんどありません。採択される可能性は? 
初稿を書く時
・書き始めてみたものの、一行目で手が止まった
・何を書いたらよいのか、具体的なイメージがわかない
・上手に書けない 
推敲する時
・自分の書き方で問題がないか不安
・研究計画はどのくらい詳しく書けばよい?
・採択後に研究が計画通りに進まなかった場合は?
・これほどまで苦労して申請書を提出する意味が分からない
このような悩みがある場合はサイトを見てみることをおすすめします。


自己評価欄の対策に関する記事


自分の強みは何なのかを理解するための記事

“あらゆる者が、強みによって報酬を手にする。弱みによってではない。したがって、常に最初に問うべきは、「われわれの強みは何か」である。”(by ピーター・ドラッカー)
記事:就活、自己評価:自分の長所を見つけるために読んだ本

自己評価が全く書き進まない人への質問リストの記事

Q1. あなたの一番好きな論文/教科書レベルの発見/人物は何ですか?
Q2. その研究OR研究者はどのようなアプローチでその発見をしましたか?
Q3. そのアプローチの凄いOR面白い部分は何ですか?
Q4. あなたはそのそうな人物/研究者像になるために、今後どのように取り組んでいきますか?(学振DCの書き方:自己評価には何を書くべきか?)

筆者が後輩の学振申請書を見て良く見受けられられた共通のミス

自分の主張を通すために、他の知見、手法をディスるのは避けた方がいいと思います。ポジティブな面を照らす方が前向きな自己主張になります。
修正前:現在の~~の進歩により、XXはあまり重要視されなくなってきた。したがってYYについての研究が求められている。
修正後:現在の~~の進歩により、YYのさらなる解明が期待されている。(from学振DCの自己評価で低評価されがちな傾向5つ) 

学振の審査を経験した先生による、自己評価欄にみられる共通の傾向

”「自己評価」については、ほとんどの人が同じようなことを書いている。「研究職の志望動機」は「好奇心が強い」、「試行錯誤によって知識を積み上げることに喜びを感じる」、「生命の持つ普遍性と多様性に魅了された」。「目指す研究者像」は、「現在の専門に捕われず、幅広い知識を身につけた研究者」、「社会のために貢献できる研究者」、「コミュニケーション能力の高い研究者」「国際的に活躍できる研究者」であり、いずれも私の院生時代よりも高い理想を持っている。「長所」はほとんどの人が「忍耐強い」、「ハードワーカー」をあげ、さらに「教員や下の院生とのコミュニケーション能力の高さ」、「行動力」等をあげる人もいる。”
(from 日本学術振興会特別研究員(DC)制度について考える(1))

そもそもどのような学生を評価することを想定しているのか?

Reserch in Belgiumのblogで自己評価においてどんな人物が求められているのかということに関する記事です。
ここから得られる文科省の理想の研究者像は以下である。
  • 独創性
  • 創造性
  • 未知のものへのチャレンジ精神
  • 豊かな感性
  • 主体的な課題設定能力
  • 論理的思考力
  • 国際的なコミュニケーション能力
  • 強い意志
  • ねばり強さ
  • 社会への説明能力
  • 倫理観
  • 既存の専門に囚われない研究遂行能力
文科省求め過ぎ笑
(from 学振・自己評価欄 Research in Belgium blog)


教授が書くはずの評価書も自分で書かないといけないときのヒント

評価書を書く上で自分は以下3つのポイントを意識しました。
1.教授の視点からのエピソードを書く(できれば数値化できるもの)
2.評価書と自己評価の相乗効果を狙う
3.恥ずかしすぎて自己評価には書けないことを評価書に書く
 学振などの評価書・推薦書を自分で書かないといけない時のヒント




学振DC1で業績が無い場合はどうするか?に関する記事


業績は少ないが、自己評価欄で挽回したお話

僕もファースト論文の業績はありませんでした。そしてDC1に受かった知り合いの申請書に勇気付けられました。彼の業績欄は完全な真っ白でした。一つも書けることがなかったらしいです。しかしそれでも彼は面接を経て、学振DC1に受かりました (from 学振DC1応募で業績なしなら自己評価に力を入れて点数を稼ごう)

業績の足りなさを将来性で補うお話

これは学振DCのみに当てはまりますが、申請書の最後に「自己評価」を書く項目があります。個人的には、この部分がかなり鍵を握っているのではないかと感じます。DCはPDなどとは異なり「研究者としての将来性」が評価項目にあるので、ここで一歩抜きんでることができれば、業績のハンディを乗り越えられるかもしれません。自己評価のコツは、僕にはわかりませんが、とにかく熱意をもって書きました。博士に進んだ方なら、少なからず、何かしらの思いをもっていると思います。それをなんとか文字に起こして、審査員に夢を見させたもん勝ちです。(from 学振DC2 論文ゼロで通ったお話)

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