「研究者に向いていない」と思ったら読んでください


こんにちは~ 今回はカメの投稿です。

ちょっと暗い話になりますが、最近はあまり進まない実験、同期のハイレベルな発表、そして教授とのコミュニケーションのズレからメンタルが良くない方向に向かってしまいました。

そういう隙を待っていたかのように頭をよぎるのがこの言葉。。。


「俺って研究者に向いてないんじゃね?」


まだ筆頭著者としての論文が無い人(僕もそのうちの一人)にはこのような思いと向き合わないといけない機会が多いのではないでしょうか。

研究者たちの世界の入り口を自分だけが見つけられず、あたふたと入り口を探しているような感覚です。

自分が「研究者に向いていない」という思いがよぎったとき、それは研究に対する思いを整理する良い機会かもしれません。

おそらくここで一番重要なのが、自分が「研究者に向いていない」と思う気持ちが弱音なのか、それとも心の叫びなのかを見極めることだと思います。

弱音なら研究を続けるべき、心の叫びなら「他のことに挑戦してみたい」と心が自分に伝えようとしているのかもしれません。

おそらく僕の場合は弱音です。

なんとなく弱音だと解る理由は以前に自分の心の叫びを聞いたことがあるからです。

そして今回の「研究者に向いていない」という思いは心の叫びではないように思います。

僕は大学時代には研究の魅力を感じず、大学卒業後は英語を教えていました。幼少期から大学卒業までアメリカに住んでいたので、英語は職探しの武器になりました。

大学時代に自分のやりたいことが見つからず、アメリカの社会に溶け込もうとするのにも疲れ、どこか違うところに行きたくなりました。

そこで一番行きやすい場所が日本でした。日本で夏休みを過ごしたこともあったので、一人でなんとか生き延びられるだろうと思い、日本で働くすべを探しました。見つかったのが英語を教える仕事でした。

英語を教える仕事は楽しかったのですが、一生やりたいという気持ちにはなれませんでした。最初はこの気持ちを無視して強引にがんばろうとしましたが、「なんか違う」という心の叫びがだんだん大きく聞こえるようになりました。じっくり考えるにつれ、心の叫びを聞き取り、仕事を辞める決意に繋げることができました。

英語を教える仕事をあきらめると同時になんとなく研究に挑戦してみたいという気持ちが芽生えました。研究に携わるいろんな種類の仕事に応募し、幸いある研究室から技術員として雇ってもらえました。技術員として働くうちに、研究室の医学系テーマに魅力を感じ、研究者を目指したいと思うようになりました。

回り道をして、研究とは関係ない仕事をしたからこそ、研究をする意義と深く繋がることができたと思います。しかしそれでも「自分は研究者に向いていない」と感じることはたくさんあり、心の整理をしながら研究者として成長することを目指しています。

今思うと、英語の先生をしていたころに自分の心の叫びを聞き取ることができて良かったと思っています。

では、「研究者に向いていない」という思いは弱音なのか、心の叫びなのか、を紐解くためのクエスチョンを3つ考えてみました。

1.研究を始めたばかりですか?

2.研究をする意義を感じていますか?

3.楽しそうに研究をしている同僚はいますか?

それでは一つずつ考えてみましょう。


1.研究を始めたばかりですか?

研究を始めたばかりであれば、まだ向いているか向いていないかはわからないはずですよね。将棋を始めたばかりの人がうまいはずがないのと一緒で、研究を始めたばかりの人はほとんどの場合、研究を難しく感じると思います。

なのでこの難しさであきらめるのはまだ早いように思います。まだ研究を始めたばかりなら、「研究者に向いていない」と思うのは弱音だと思います。

とりあえずは尊敬する先輩の真似をしてみてはどうでしょうか。研究生活の日記をつけておくのも良いかもしれません。日記をつけることにより客観的に研究者としての成長を振り返ることができると思います。


2.研究をする意義を感じていますか?

もしも研究をする意義を強く感じているのであれば、あきらめるのはもったいないと思います。なんとか研究者としてのスキルアップを試み、意義があると思う仕事に出会えたことを大切にするべきだと思います。

この場合はどんなに小さくても研究での成功体験を思い出して自信をつけていくしかないように思います。周りの人とはできるだけ比べないようにして、自分は自分のレースを走っていると思い込むようにすれば心が楽になるかもしれません。


3.楽しそうに研究をしている同僚はいますか?

もしも研究室でほぼ全員がどんよりと研究をしているのであれば、問題は研究室にあるのかもしれません。そういう場合は環境を変えることによって研究がまた好きになれるかもしれません。違うラボに移れそうな状況であれば、踏み出してみてはどうでしょうか。


上記3つの場合は、研究以外のことがしたいという心の叫びではないと思います。

それでは研究を長くしている方、研究の意義を感じられない方、良い研究環境の中でも研究の楽しさを感じられない方はどうでしょう。こういう方はもしかしたら心の叫びが聞こえているのかもしれません。

あなたが仕事から得たいモノを「研究」は提供できていないのかもしれません。コミュニケーションが上手な人や体を動かすのが好きな人は、研究室にこもって作業をすることを苦しく感じているのかもしれません。

このように感じる方は違う仕事に手を出してみると良いかもしれません(アルバイト、副業、ボランティアなど)。他の仕事を試してみて心に響くかどうかを感じ取ることができれば、どういう仕事が自分に合うのかを見極めることができるのではないでしょうか。

そもんずさんの「好きなことを仕事にしよう」のワナにハマらない方法を読むと次に取るステップのインスピレーションになるかもしれません。


あなたにとって「研究者に向いていない」という思いは弱音でしょうか、心の叫びでしょうか?


「研究者に向いていない」という思いが頭をよぎった時はあっさり片付けず、その思いと向き合ってみてはどうでしょうか。自分の心の声を聞き取るためのきっかけになるかもしれません。



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