自炊をして節約に励んだり、アルバイトをして生活費をまかなったり、また中には養うべき家族がいる方もいるかと思います。
大学院卒業後ポスドクをするならば、今後の見通しが劇的に改善されるわけでもありません。
さらに、ポスドクを2回以上する人が増えている現状を踏まえると、正規雇用になるのはまだ先です。
となると「自分のお金は自分で管理する」ことが重要になってきます。
そこで今回は、大学院生だからこそ挑戦できる「お金の育て方」をご紹介します。
もし少しでも貯金をする余裕があるのなら、この方法を試すのも一つの手かもしれません。
大学院生ならではの2つの強み
経済的に厳しい大学院生ですが、僕らなりの強みがあります。
それは「1. 年齢的に(比較的)まだ若い」ということ、それから「2. 日々の研究で長期戦に慣れている」ということです。
この2つの強みを活かして出来る「お金の育て方」があります。
「複利」とは、雪だるま式にお金を育てること
みなさんは「複利」(ふくり)というコンセプトをご存知ですか?
僕は「複利」を大学時代に知りました。
「複利」とは、ただお金を貯金して守っておくのではなく、「お金を働かせて利子を得る。
さらに、その利子を投資に当てて、その利子からも利子を得る」というコンセプトです。
つまり、雪だるま式にお金を育てることを言います。
「複利」の力をグラフで見ると・・・
簡単にグラフでご説明しましょう。
- y軸がお金です。単位は千円でもいいですし、万円で考えていただいてもいいです
- x軸は年数です
- 3つのカラー線は、それぞれ金利0%、5%、10%のお金の成長具合を示します
青い線は、お金をただ眠らせておいたケースです。
毎年10万円を貯金すれば、5年後には50万円になります。
最も堅実で安全な方法かもしれません。
オレンジの線は金利5%の場合、グレーの線は金利10%の場合です。
ご覧のとおり、金利5%だと約5万円の利子が貯金に上乗せされ、合計貯蓄は55万円ほどになります。
5万円の利子は確かに嬉しいですが、このために頭や労力を使いたくない、と思われる方もいるかもしれません。
では、25年後のグラフを見てみましょう。
お金をただ眠らせておいたケースでは「毎年10万円 x 25年 = 250万円」になります。
金利5%では、その倍近い「477万円」になり、金利10%では「983万円」に膨れ上がります。
差は歴然ですよね。
25年後以降は、この差がさらに拡大していきます。
これが「複利」のパワーです。
しかし「複利」の力を借りることができるのは、若いときに限られます。
年を取ってからではあまり力を発揮してくれません。
年齢的にも(比較的)まだ若い大学院生だからこそ挑戦できる「お金の育て方」ではないでしょうか。
海外株式への投資:何を基準に選ぶのか
僕も5年ほど前から、わずかながらも海外株式への投資を始めました。
趣味と勉強代を兼ねた実践です。
その方法を簡単にご紹介します。
僕の場合、投資する株式は次の2つを基準に選んでいます。
1.自分が気に入って使っているサービス・商品を作っている会社
いったん買ったら、数十年は売らずに持ち続ける覚悟が必要です。
投資を始めて5年が経ち、少しずつではありますが「雪だるまの芯」が出来てきたような感覚があります。
基本は、株を買って見守っているだけなので、簡単です。
面倒くさがり屋の僕のような人には特におすすめかもしれません。
株式以外にもいろいろな投資方法がありますよね。
どれを選ぶかは個人の好みによるかと思いますが、いずれの方法でも「複利」の力を借りることが最大のポイントです。
まとめ:大学院生なりにお金を育てる!
きょうは、研究者の卵だからこそ挑戦できる「お金の育て方」をご紹介しました。
みなさんも是非、この「複利」のコンセプトを心に留めてみてください。
もしわずかでも貯金する余裕があるのなら、お金をただ眠らせておくのではなく、育てることが可能です。
若くて長期戦に慣れている、という僕らなりの強みを活かし、皆さんも「複利」の力を借りてみてはどうでしょうか。
***注意書き***
上記の記事では投資についてご紹介しましたが、もし奨学金などで借金があるのなら、借金をなくすことが第一だと思います。借金をなくし貯金をする余裕ができたら、投資することも選択肢の一つになります。その場合も、貯金と投資の割合は個人で決める必要があります。投資にはリスクがつきものですが、投資をしないリスクもあると思います。以上は個人の意見ですので、実際の投資方法等はご自身の判断でお願いします。
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