大学生・大学院生の人間関係の悩み(研究室の教授と合わない、同志がいない)【お悩み相談】


Q. 博士課程進学を考えているM1です。

新しい研究室のため先輩がおらず、同期でも進学を考えているのは私だけです。

身近にライバル、同志となるひとがいないような環境にとても不安を感じています。

このような環境でもうまくやっていくために行った方が良いこと、気持ちの持ちようなどアドバイスをいただけないでしょうか?


A. 私がM1だった時も自分一人だけがD進、一人で頑張っているような状況でした。ですので質問者さんの気持ちは良くわかります。孤独ですよね。

結果私は他の同期が沢山いる大学院へ移動しましたが、その影響で通常よりも年数がかかってしまいました。 

同期が多いのと少ないのはかなり環境的に違います。 

少ないことのメリットを挙げると、比較的ラボのシニアの人達にかわいがってもらえたというのが挙げられます。また周囲を変にライバル意識しなくていいのも良かったと思います。 

同期はいないかもしれませんが、講師、助教、教授はみんな博士号を持っていますで、積極的にアドバイスをもらうというのが正しいと思います。 

また一方で同期のいるメリットも当然ながらあります。同じ世代で同じ状況を相談し合えるというのはかなり大きいです。 

もし可能でしたら、少し離れた場所の博士の人と積極的に交流することをおすすめします。 

受講しているクラスにいた時に話しかけるとかするといいかもしれません。 

一人で何かをやる時は「ヘルプミースキル」がとっても大事です。私が勝手に名付けたのですが。この周囲に助けてと素直に言えるか言えないかが分かれ道になるケースが多くあります。 

例え同期が沢山いても、この「ヘルプミースキル」が備わってないと、一人で抱え込んで消えて行ったりしてしまいます。 

ですので、これからとっても大事なのは、こうして質問をいただいたように、困った時は誰かに聞いてみるというスタンスをわ忘れなければ、きっと上手くやっていけると思います。

タヌキ



Q. 現在研究室閉鎖中の理系M2です。

企業の研究職を志していること、大学では興味がある研究ができる環境がなかったことから、院から大学・研究室を変え、現在に至ります。結論からいうと、少し前から指導教員と性格があっていないのではないか(教員に嫌われているのではないか)と思うことが増え、研究を再開すること、このままD進することが怖いです。

元々心配性でつい教員に聞きに言ってしまう(同じチームに先輩がいない為)癖があったり、理解が遅い部分があったりするからか、話しかけると当たりがきつい気がします。1年経ち、大分自分で考えて研究(実験)を進められるようになりましたが、他の学生とは楽しそうに話しているのを見かけると、本当は指導したくないのではないかと考えてしまいます。

このような状況をこれからどう乗り越えていくべきでしょうか。アドバイスがいただけたら幸いです。よろしくお願いします。  


A. とても難しい状況にいるようで、まずは今までご苦労されたことに対して自分を労ってください。 

指導教員とのウマが合わないというのはとても辛い状況だと思います。 

というのも、他院に進学したMの学生にとっては、同じ研究室から進んだ学生より勝手が分からないことがあるのは当然のことで、かつ、研究内容も変わるわけですから、わからない事が出てきて当然です。 

この状況に関しては、近道になるような対策は無いように思います。 

でも少しずつ状況を変えることはできるはずです。 

質問者さんもお分かりのように、まずは業務をある程度自立して行えるようになると良いと思います。どうしたら自立できるのか?と思うかもしれません。 

自立するためには、まず知識がとても大事です。研究している領域のスタンダードな専門書の自分と関連のあるチャプターはしっかり読みましょう。実験技術に関しては、実験技術のテキストを買って読みましょう。例えば「できる!ウエスタンブロット」のようなテキストを買ってしっかり読んでおきましょう。これらの基礎知識は馬鹿になりません、私がいままで会った学生の中でも教科書読んでない人は沢山いました。良い学生は大抵基礎的な知識の量がしっかりしています。その上で、自分と関連のある論文についてもしっかり調べておきましょう。 

次に、実験計画、行動計画をしっかり立てて行動しましょう。プランをしっかり立てて行動する。前回失敗したのであれば、その失敗を繰り返さないよう改善する。これを繰り返せば少しずつですが成長できるはずです。 

最後に、「自分で判断する癖をつける」です。 

これは最も重要なことで、自分で判断するというのは、責任を自分に負うという事です。 

自分で判断すると、失敗した時に言い訳ができなくなります。

失敗した時により本気で改善しようと思うはずです。 

自立する事ができれば、その指導教官とウマが合わなくても、研究の進捗に及ぼす影響は少なくなります。

他のアプローチとしては、その指導教官以外の人とも積極的に関わる事です。チームの人と仲良くなっておくことはとても大事です。 

ほんの些細なことでもいいのです、いつも笑顔で挨拶する。出かけたら必ずお土産を買っておく。大変そうにしていたら、手伝おうかと声をかけてみる。そうやって、少しずつ仲間を増やしてみてください。 

指導教官意外にもいざとなったら助けを借りることのできる人を作っておく事が大切だと思います。 

最後になりますが、もし本当に辛くなったら、あまり固執しすぎないように気を付けてください。博士課程はかなり長い旅です。最も大切なのは健康ですから。 

今の状況をいきなり変えようと無理をし過ぎないで、少しずつ良くしていけたらいいのだと思います。 

質問者さんの状況が良くなることを願っています。

タヌキ





Q. 昨日質問したM2です。とても丁寧な回答をいただけて光栄です。

回答を見て再認識しましたが、特に自分は基礎知識や判断する能力はまだまだ不足しています。「自分で判断すると、失敗した時に言い訳できない」と言う言葉に強く心を打たれました。頂いた言葉を胸に刻んで、研究頑張ってみようと思います!

幸い自分の場合研究室の学生との仲は良好な方で、たまに他チームの博士課程の先輩方とご飯行ったりしています。チームの方と仲良くすることは、自分も大事だと思うので、再開後は意識して行動していきたいと思います。

最後に、今まで自身の心を労うこともなかったので、この回答をみて救われました。少しずつでも状況が良くなるように頑張ってみます。また何か気になることがあったら質問させてください。

本当にありがとうございました。



A. ご丁寧にお返事を下さりありがとうございます! 

ラボのメンバーには恵まれていると聞き、少し安堵いたしました。

今後も何かあれば遠慮なく質問ください! 

タヌキ

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