英会話と作文を上達させるためのモチベーションの上げ方

 




今回は英語学習について話したいと思います。


今回話したいのは、どうやったら英語を使えるようになるのかについてです。そして、自分はそれを語るのに良いモデルだと思っています


私について

私は日本で大学院まで勉強した今の所大多数のうちの一人です。特に幼少期に英会話教室に通っていたわけでも無く、大学で英文科を専攻したわけでもありません。

今では普段から英語でほぼすべての研究業務(ミーティング、レポート、研究計画、プレゼン)をこなしております。

以前はミーティングでも”I think it's good"のように短いコメントしか言えませんでしたが、今は”I think it's good, but you may consider ~. And also just make sure that your xxx, because xxx usually takes ~."のようにしっかりとした意見を言えるようになりました。

しかし元々はTOEICでいえば500-600点とかをうろうろしているごく普通の大学生(なんなら当時の仲間は700とか800を普通に出してた)で、初めて受けたTOEFLも30点代を叩き出したりと散々でした。

しかし、英語の環境に移るという意思決定を修士課程1年目の時にした事が転換期でした。そこからはグイグイ伸びて、今では対策ゼロで受けたTOEICも900点オーバーに到達し、留学のチャンスを掴むことが出来ました。

普通の市立学校(地方都市)
普通の県立高校(地方都市)
普通の私立理系大学(TOEIC 5-600点台)
普通の私立理系大学院修士課程+英語学習(TOEFL 30 -> 80)
外国人PIのチームで修行 (TOEIC 900越え)
アメリカで研究

(私の略歴)


今まで私は英語に関する記事をいくつか書いてはボツにするということを繰り返してきました。投稿ギリギリまで書いたけれど、なぜか直前でやめてしまう事が多かったです。


私は元英語ダメダメの経験から、英語が出来ない気持ちが良くわかります。


したがって、同じ悩みを抱える同胞には、一体何が本質的に重要なのかわからないまま、うわべだけのコツを投稿し、無駄な努力をさせるのはナンセンスだと思っていました。


しかし、最近一体何が大切だったのか、見えてきました。


結論から言ってしまえば、ズバリ目標の立て方に尽きると思います。目標が全ての始まりであり、目標を立てた時点でかなりの事が決まってしまうのだと思います。


これが自分の中ではっきりしてからはどんどん筆が進み、ブログ始まって以来の大記事が書きあがりました。


では本題に入りたいと思います。長いですが、英会話に悩んでいる人はお付き合いください。


目標としているのは何か?


目標を決めた時点で必要な英語力のレベルは決まる


まず一番大事なのは、英語を使って何がしたいですか?という事です。例えば以下のような目標があるとします。


目標
英語を使って外資系に就職したい/外国人PIのラボで勉強したい
留学したい
英語でオリンピックのボランティアに参加したい
TOEICで昇進の条件をクリアしたい
なんとなく喋れたらカッコイイ!


次に、それらの目標を叶えるために必要な能力を想像してみてください。



目標必要とされる能力
英語を使って外資系に就職したい/外国人PIのラボで勉強したい英語の読み書き、面接で受け答えできるスピーキング能力
留学したい英語の読み書き、面接で受け答えできるスピーキング能力、TOEFLでの高得点、GRE高得点
英語でオリンピックのボランティアに参加したい口頭での短い受け答え
TOEICで昇進の条件をクリアしたいTOEICスコア
なんとなく喋れたらカッコイイ!???


    それぞれ、必要とされる能力が違うことがわかると思います。いままでの人生で、目標としていたことよりもはるかに成果が挙がったという経験は殆ど無いですよね。


    1位を目指して初めて、2位3位に入ることが出来る。英語学習も、ある程度高い目標を掲げて初めて、それに準ずる能力が身に着きます。


    つまり、目標を設定した時点で、自分がどこまで伸びるかの限界が決定しているということです


    日本人が言う「英語ができるようになる」というのはおそらく、英語の読み書き、スピーキング能力のある人物を言いますよね。上記のリストをもう一度見てみてください。


    逆算すると、それらのをスキルを身に着けるには、


    1.英語公用語企業で働く 2.留学する 3.海外に移住する


    のように英語の読み書き/スピーキング能力を問われる環境に飛び込むという目標を掲げない事には始まらないのです。


    英語を使う空間に飛び込むという目標を掲げて初めて、英語の読み書き/スピーキング能力を本気で勉強するという過程が生まれます。


    留学に興味のある人は、行ける可能性のある海外の学校について調べてみてください。外資系に転職してみたい人は、転職エージェントに相談して、どんな会社が候補になるか調べてみてください。企業で海外とのやりとりのある部署に移動できないか、調べてみてください。


    転職とか留学とか、大胆な目標を立てるのは無理と感じるかもしれません。そうであれば自分の身近な範囲でいいので、現実的なものに寄せつつも、少し冒険した目標を掲げると良いと思います。


    いきなり外国語公用語の職場に移るのが無理!という人であれば、外国語が話せると出世する環境に移るとかでもいいのだと思います。


    漠然とした「英語話したい」「英語が出来れば良いことあるかも」「TOEICで点取れば良いことあるんじゃね?」というレベルの概念から「この大学、企業に行きたい」という所まで具体的に考えることにより、「そこに行くためにはどうすればいいか?」「どれだけの能力が求められるか」「いつまでに達成しなければいけないか」という具体的な戦術レベルに落とし込んで、実際に行動できるところまで具体化します。


    我々の脳は生存に関係ないことは、記憶の優先順位から外れてしまいます。これは、私だけでなく他の方も感じている事のようです。

    "僕のように怠け者のあなたが英語を身に着けるにはどうすればいいでしょう?これはもう単純で、英語を使わないと死んでしまうような環境に身を置くしかないです。人間は動物なので、自分がやばい環境に身を置かれるとなんとかその環境に適応しようと努力します。今の僕です。"(http://yurufuwaphd.com/english22/)

    "何年も前ですが、ある同僚の女性が夜間学校に通い、火曜日の夜と木曜日の夜、2時間ずつ練習して、家でも練習しました。9ヶ月経ちましたが、それでも中国語を入力出来ませんでした。ある晩、危機が起こりました。48時間で中国語の研修マニュアルを納品することになったのです。彼女がその仕事の担当でした。確かに、彼女は48時間で中国語を入力出来るようになりました。なぜなら、自分に関係があり、有意義であり、大事なことでもあり、彼女は価値を生み出すためにツールを使っていたからです。"(https://logmi.jp/13487)


    留学や英語の環境に移動することは、英語を使うことが生存するか否か(若しくはクビか)にダイレクトつながります。


    きっとここで怖く感じるのは失敗についてですが、そういったチャレンジに失敗しても、実はレベルアップしているので、挑戦する前では箸にも棒にもかからなかった求人やプログラムに受かったりします


    「話せたらいいな」という漠然とした世界でおわるのではなく、英語を現実的なステップアップのツールと捉えて初めて英語の学習は進みます。英語を身に着けたいのであれば、将来英語にどのように?どうやって関わっていくか、明確に目標を立てるのがスタートです。


    そもそも、英語が求められる環境に移ることを目標としないのであれば、英語を勉強する必要も無いと思いませんか?



    ここまでのまとめ
    1. 目標を決めた時点で必要な英語力のレベルは決まる
    2. 英語の読み書き/スピーキング能力が求められるのは英語が必須の空間(学校・職場・国)に移動する場合に限られる
    3. したがって英語が必須の空間や機会(学校・職場・国)に移動することを目標とする
    4. 具体的な目標ができて初めて、具体的な戦略が見えてくる
    5. 英語が必要とされる環境に移らないのであれば英語学習はそもそも要らない


    自分を英語を使う空間に飛び込む閾値に到達する。


    外資系への就職・留学・海外移住などを目標に掲げたとしましょう。次に必要なのは閾値に到達する事です。

    どういうことかというと例えば...

    ”とあるAさんは博士号を持っており、外資系への就職を希望していました。ある日転職エージェントからグローバル大手の求人が届きました。Aさんは急いで履歴書を送りました、書類審査を通過し一次の電話面談もクリア、とんとん拍子に進みましたが、二次面接は外国人の部長とのスカイプ面談でした。Aさんは読み書きは出来ますが、会話に馴れていないので自ら辞退しました。”(実話)

    このAさんに足りなかったものは何でしょう?相手側は履歴書を読んでOKしたわけですから、経歴に問題があるわけではありません。TOEICの点数も問題ないはずです。答えは自明で、英会話のスキルが足りなかったからです。


    外資系の応募要件にはTOEIC800点~などと書いていますが、二次面接では海外の責任者などと英語でインタビューされる場合があります


    外資系に限らず、留学・海外移住を達成するには、インタビュー、出願書類作成に耐えうる英語のスキルを準備しておかなければなりません。

    Figure 1. 目的に向かわず、習慣として英語を勉強した際に起こる事のイメージ。縦軸は英語の上達度合、横軸は時間。 赤線は目標に対して到達すべき英語のスキル。普段からどんなに真面目に英語を勉強しても、その上達スピードが時間内に赤線(チャンスの閾値)に到達しなければ意味はない。


    英語の学習においては、目的もなく長い間英語をだらだらと学習してしまうパターンがありがちです。それではうまくいかない事は既に、英語の義務教育4-5年、高校で3年、大学で4年勉強しても喋れないという事実が証明しています。


    コツコツ勉強をしたいという気持ちに冷や水をかけるつもりはありませんが、先に述べたように、まず目標ありきです。そしてその目標にギリギリでも良い、スレスレで滑り込めさえすればいいので、目標のための勉強をします


    いってみれば先ほど話したAさんはTOEICの点はそこまで高くなくても、英語でインタビューに答えられたら問題なかったのだと思います。オファーが来てから準備するのではなく、まだ見ぬ未来のオファーのために最短距離で準備しておくのです。


    ここでいうオファーのための準備とは
    1. 英語で自分のやりたい事を述べる会話のトレーニング
    2. 英語で履歴書を書いたり、エッセイを書くライティングのトレーニング
    を指します。


    Figure 2. 閾値(チャンスを掴むための能力)を意識して準備すれば、それを超えてさえしまえば、舞い降りてくるチャンスにとびかかることができる。

    これらが準備出来ていて初めて、外資系の会社に応募する、海外の大学院を受ける、などのアプローチをとることが出来ます。


    海外留学を目指している場合は、TOEFLのスコアの準備や、面接で受け答えできる会話の能力を鍛えておく必要があります。


    その準備さえできていれば、チャンスが巡ってきたときに、咄嗟に反応することができるのだと思います。



    さて、ここまでとても長く語ってしまいましたが、言いたいことは伝わったでしょうか?


    次回は、ではどうやったらお金もあまりかけずに英会話と作文を上達させることが出来るかについて投稿しますのでご期待ください!!

    それでは~


    1 件のコメント :

    1. 拝読させていただきました。
      目標を高めに設定する、ぼんやりした世界ではなく目的をはっきりさせてそれに必要なスキルを磨く、チャンスの閾値を意識する。
      自分には難しそうですがやってみます。

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