学振DC:自己評価には何を書くべきか?

こんにちは学振の自己評価について経験を踏まえて書きたいと思います。


自己評価には何を書くべきなのか。今回は、研究職を志望する動機目指す研究者像自己の長所自己評価するうえで特に重要と思われる事項について項目ごとに私が書いてみた内容を紹介したいと思います。



書く内容について

基本的には「聞かれていることに答える」という基本原則を守って構成するのが正解と思われます。自己評価欄には以下のことを記入してくれという具体的な記載があります。何が問われているのかというと。

研究職を志望する動機
目指す研究者像
自己の長所
自己評価するうえで特に重要と思われる事項


の4点です。これらをしっかりとパラグラフライティングすることが大事です。


私は就活経験者でしたのでESシートの書き方がとても参考になりました。ESシートの王道フォーマットは、主張→根拠です。

先に結論を述べるのはESシートの鉄則でもあり、語学学校でも叩き込まれたエッセイの基本なのでそれに従いました。私含め日本人は結論を最後に述べる傾向にあるので、エッセイ等を書くときには気を付けています。では、項目ごとに見てみましょう。


研究職を志望する動機

この項目ではどんなアプローチでも良いと思いますが、私は上記のように構造がしっかりした文章が好きなので以下のことについて順に書いてみました。

  1. 自分が面白いと感じている自然現象
  2. それを最も肌で感じたのが学部時代の実験だったこと
  3. 実験の結果に驚き、研究をキャリアとして考え始めたこと


意見→具体的ストーリー→展望のベタな構成ですね。
思いつかない場合私が良く使うのは以下のような自問に答えていくという方法です。

  1. あなたが行っている研究の一番面白いと思える現象や価値は何ですか?
  2. あなたはそれにどのようにして出会いましたか?
  3. 出会った時にどのように感じましたか?
  4. その出会いによってあなたの将来の目標はどのように変わりましたか?

試しに答えていきましょう


Q:あなたが行っている研究の一番面白いと思える現象や価値は何ですか?
A:生物の発生の過程がどのように遺伝子によって制御されているかに興味がある。

Q:あなたはそれにどのようにして出会いましたか?
A:学部時代の卒業研究でXXをしている時に、初めてXXがXXする瞬間を見た時。

Q:出会った時にどのように感じましたか?
A:生命の複雑さを感じると同時に、たった一つの遺伝子でXXがXXになってしまうことにとても感動した。

Q:その出会いによってあなたの将来の目標はどのように変わりましたか?
A:研究者としてXXについて明らかにしたいと考えるようになった。

Aを繋げれば、ストーリーになると思います。もちろんこのままでは駄目ですが、基本的な枠組みができればとても書きやすくなります。


目指す研究者像

ここも難しいですが、私は具体性出すために自分の最も好きな実験について述べました。例えばワトソンクリックが二重らせんを発見した過程を述べて、その過程のどのような部分が興味深く、自分の目指す研究者像になるのか述べるわけです。

以下私の書いてみた内容

  1. 自分は~~のような研究者になりたい
  2. AA博士の提唱したBBが私の最も好きな研究で、博士はCCという仮説をDDという方法で明らかにした。
  3. これはDDという画期的な手法を用いただけでなく、CCという仮説を効果的に使った...である。
  4. 自分もそのような研究を生み出せるようになりたいと書く


ここでもせっかくなのでいくつか質問を考えてみました。

Q1. あなたの一番好きな論文/教科書レベルの発見/人物は何ですか?

Q2. その研究OR研究者はどのようなアプローチでその発見をしましたか?

Q3. そのアプローチの凄いOR面白い部分は何ですか?

Q4. あなたはそのそうな人物/研究者像になるために、今後どのように取り組んでいきますか?


自己の長所

自己の長所を述べるにあたり最も参考になったのはResearch in Belgiumのブログの記事です。この記事の著者は文科省の求める人物像をしっかり研究していて素晴らしいと思います。実際自分の長所を書くにあたり具体性の高いキーワードを先に考えてしまうのはとても効率的でした。私は特に、独創性、学際的な知識、国際的なコミュニケーション能力を推しました。

「国際的なコミュニケーション能力」や「学際的な知識」のように研究に繋げやすい具体的なものがいいと思います。以下私の書いた内容です


  1. 私の強みは創造性です。
    1. 具体的なエピソード。新しい実験パラダイムを作成したなど。
    2. 創造性が今後どのように研究に生かせるかについて。
  2. 私の二つ目の強みは学際的な知識です。
    1. 具体的なエピソード。専門外のスキルや知識を積極的に勉強している(サマースクールなどで)。
    2. 学際的な知識、スキルが今後どのように研究に生かせるか。


構造は、意見→根拠→展望というシンプルなものです。



自己評価するうえで特に重要と思われる事項

この部分は個人によるとしかいえませんが。書けることは何でも書くべきと思います。学会で口頭発表したとか。成績が良かったとかでもいいと思います。何かしら受賞していればさらに良いと思います。(当たり前すぎてすみません)


自己評価は手を抜きがちな項目だからこそ差をつける

12月、私は既に自己評価欄を終わらせてしまおうという気持ちでいました。いつでも始められる自己評価欄は、早めに始めた人勝ちだと思います。にもかかわらず、自分を褒めちぎるというのは抵抗があるため、筆が進まないのも事実です。

そうした背景から、敢えてこのセクションをしっかり書くことで差をつけられるのではないかと思い、結構気合を入れて書くことにしました。

読みは合っていたのか、この部分の完成度は申請者によって結構な差があるように感じます。合格後の翌年から書類を添削する機会があり、気づいた事です研究計画では読み取れない、自信の無さや芯のブレのようなものが見えてしまう部分だと思います。

みんな研究計画はしっかり書いて来ます。実際、自己評価は手を抜いてしまいたくなる項目ですし、審査員がどこまで見ているのかもよくわかりません。

しかし、求められているのは良い中でもさらに良い書類です。以前の記事(学振の準備 いつから?どれくらい準備する?)にも書きましたが、準備に時間をかけるという、お金も知識もいらない作戦で他の申請者より優位に立てるならそうするべきです。


ざっくりですが私の自己評価欄の書き方でした。あくまで一例として受け取ってください。あまり人のフォーマットに縛られるとオリジナリティが薄れてしまいますし、最も個性の出る自己評価欄で個性が無いと思われるのは嫌ですからね。
それではまた~。


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