博士課程・大学院生活がつらいときの対処法(人と比べてしまう、劣等感がある)【お悩み相談】

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Q. 4月から博士課程に在籍しています。

 ほとんどの友人が修士・学士卒で就職しました。

周りの友人たちが就職・結婚しているにも関わらず、自分は未だに大学にいて何をしているのだろうと気落ちしてしまうことがよくあります。

メンタルを保つためにできることがあれば教えてください


A. ご質問いただきありがとうございます。

周りの友人たちと違う人生を生きていると、「隣の芝は青い」と思うようなことはたくさんありますよね。 

僕は社会人になってから大学院に行ったので、「OO歳なのにまだ大学院生なんですか?」みたいなことを言われることもあり、自分でも何してんだろう、と思うこともありました。 



そのような悩みに関して自分にとって効果的だったことを書いてみますので、よろしければ参考にしてみてください。 

・自分の価値観を大切に育て、それに沿って行動しようとする

OO歳までに結婚しないといけない、OO歳までに就職しないといけない、という価値観は家族のものであったり、日本社会の価値観である場合が多いと思います。

「OOをしないといけない」と思うのは本当に自分の価値観に基づいた「やりたいこと」なのでしょうか?

自分のやりたいこと、大切にしたい価値観について自問自答を続け、それを基に行動をすることができれば、他の人のことを羨ましく思うことも少なくなると思います。



・今の自分の人生でありがたい・幸せだ、と思えることを日記などで書き留める

「OOさんみたいになりたい」と思うこともありますが、今の自分の人生の中でもありがたく思えることはたくさんありますのでそれを思い出すようにしています。



 ・全く違う人生を生きている人と繋がってみる(SNSなどでも)

違う価値観を持つ人と繋がって人生観を話し合うことは視野を広めることに繋がると思います。



・コンビニ人間を読んだ 

コンビニで働くのが大好きな人がなぜコンビニで一生働いちゃいけないんだ?ということについて書かれた、めっちゃ面白いフィクション本です。

まだ読んでいなければおすすめです!



僕もまだ隣の芝が青いと思うことはたくさんありますが、少しずつでも自分の価値観に沿った人生を生きられるよう、自問自答を続けています。

カメ


関連記事:研究がうまくいかない、進まない、修士・博士課程をやめたいときの対策6つ




Q.中々人と比べてしまう癖が治らなくて困ってます。

そのせいで、他の優秀なMや、Dの先輩方を見て自己嫌悪に陥る日々です。



よくこれを相談すると、比べるなら過去の自分と比べろなんて言われるのですが、普通に院生活送ってたら過去の自分を超えて当たり前だと思うので、結局周りを見てしまいます。

またそもそも何かと比べるなと言われることもありますが、それでは自分に出来ないことが多すぎて、絶望感はさることながら、具体的に何から手をつければ良いのかわからなくなってしまいます。



でも周りと比較するってことは、今までは周りに優秀な人しかいない幸運な環境だったので良いのですが、何かの拍子でそういう環境で無くなったらただの嫌味な人になっちゃいますよね・・・

それはいけないとは思ってるんです・・・でもどうしたら・・・


A. ご質問ありがとうございます。 

周りと比べてしまう癖が治らないとのこと。 

私も周りと自分のことを比べてしまう事が良くあります。 



周りと自分を比べるというのは人間の基本的な機能の一つだと考えています。 

だから仕方がないよね、で終わってしまうのもアリですが、程度にもよりますよね。 

場合によってはモチベーションの源泉にもなります。周りに負けたくないから頑張る。ポジティブに持っていける人は武器になります。



一方、周りが気になりすぎて、パフォーマンスが下がる、鬱気味になるのであれば少し向き合い方を考えなければいけないかもしれません。 

私は上を見て自己嫌悪に浸るとき、そしてそれが嫌になった時は、その物差し自体が本当に健全であるか考えるようにしています。 

人より頭がよくない、作業効率が悪いから劣っていると考えると、あたかも自分にだけ物差しが向けられているように見えますが、実はその物差しは他人へも簡単に向けられてしまいます。 



彼は〇〇が理解できないから劣っている、彼女は〇〇がみんなより上手くできないから駄目だ。 

質問者さんもよくお分かりのように、一見自分に向けられていた同じ物差しで簡単に他人を傷つけることができます。 

私達は他人を比較して蔑むことは良くないことだと理解していますが、同じロジックで自分を蔑むことには案外躊躇しません。 



ですので、もし他人と比較して自分を情けなく感じたら、その物差しが本当にいま自分の人生に価値のある良い物差しなのか向き合って見てください。 

もし質問者さんが気になる物差しで周りと比べてヤル気がでるならそれは「いい物差し」だと思います。きっと自分が本当に価値のある事だと感じている事なのだと思います。 

もしその物差しで周りと比較してただヤル気がなくなり絶望するのであればそれは「悪い物差し」だと思います。



きっと、世の中では良いと言われているので気になるけど、自分の心の奥底では価値に疑問をもってるのかもしれません。 

自分が本当に価値のあることにフォーカスできるようになるのが大切だと思います。



一方で、まだ質問者さんはとても若い方だと思われます。 

20代は周りとしっかり競争して、「もう駄目だ、自分は精一杯やったけどこれが限界だ」というところまでとことん進むことをおすすめします。 

周囲に優秀な方が沢山いらっしゃるのはとてもいいことです。でも自分と比べて全て勝ってるわけではないと思います。 



難しい事に挑戦すると自分の事がよく理解できるようになります。 

研究はとても長い旅です。今上手くいっている人も、途中で躓きます。

今上手くいっていない人も、いつか自覚していなかった強みに気付き、覚醒する人もいます。 



自分にどのような強みがあるのか、何なら他の人より勝っているのか。自分のどこを活かせば成果をだせるようになるのか。 

自分の能力を正確に理解したときに、揺るぎない自信が生まれて来ると思います。 

タヌキ


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