希望を捨てないでください。
僕もファースト論文の業績はありませんでした。
そしてDC1に受かった知り合いの申請書に勇気付けられました。
彼の業績欄は完全な真っ白でした。
一つも書けることがなかったらしいです。
しかしそれでも彼は面接を経て、学振DC1に受かりました。
しかしその分、研究計画は練りに練られていて、わかりやすいものになっており、自己評価もオリジナリティーをアピールしていました。
やはり、業績が少ないのであればなんとかその点数を自己評価で取り返すしかないと思います。
しかし学振DCの自己評価。。。
かなり書きにくいですよね。
僕も自己評価をどのようにまとめるかについて、かなり手こずりました。
その理由を考えてみると、おそらく2つのことが考えられます。
学振DC申請書の自己評価欄を書くことが難しい2つの理由
1.「研究者にとって最重要な要素とは何か?」について持論が無い
2.「自分の長所とは何か?」と聞かれても良くわからない
この2つのことに対してピシッと自分の考えを書ければ、説得力のある自己評価が書けると思います。
もしも「研究者として一番重要な要素」、もしくは「自分の長所」について強い考えがある方は、その強く持っている考えを軸に自己評価を書くことをおすすめします。
自己評価を書く流れは、持論→具体例
自己評価を書く流れとしては、
1.研究者として一番重要な要素についての持論を展開する、
2.その要素が自分の中でいろいろな経験を通して現在進行形で育てられているということを示す、
ことだと思います。
自分の長所がどのように研究に繋がるのかを明確にすることがポイントです。
「研究者として最重要な要素」、「自分の長所」がわからない人のための5ステップ
しかし僕は「研究者として最重要な要素」もわからないし、「自分の長所」についてもぼんやりとしか考えたことがなかったので、自己評価を書けない時期が長かったです。
いろいろ試行錯誤を重ねた後、独自の5ステップメソッドにたどり着きました。
大まかな戦略としては自分の過去の経験の中からアピールできそうな「自分の長所」を見つけ、その長所こそが「研究者にとって最重要な要素」という持論を組み立てることです。
こちらが5ステップメソッドです。
STEP 1: 高校生ごろ(子供の頃からでも良い)からの過去の出来事をリストアップする
STEP 2: 各出来事からポジティブな要素を見つける
STEP 3: ポジティブな要素の中から、共通点Xを見つける
STEP 4: 共通点Xが研究者にとって最重要な要素であるという持論を組み立てる
STEP 5: 持論→具体例 という順番で一貫性のある自己評価を書く
それでは各ステップについて説明します。
STEP 1: 高校生ごろからの過去の出来事をリストアップする
とりあえずなんでも書きます。敢えてやらなかったことも書きます。
- 陸上部に入っていた
- 塾に行かなかった
- 大学受験で一年間浪人をした、など。
STEP 2: 各出来事からポジティブな要素を見つける
ほとんどの出来事には二面性があります。
ネガティブに捉えていたものも視点を変えればポジティブに捉えることができます。
使えないと思っていた出来事もポジティブに捉えることにより、申請書に書ける経験に変身するかもしれません。
先ほどの出来事を例に、考えてみましょう。
- 陸上部に入っていた
- ネガティブな捉え方:研究と関係がない
- ポジティブな捉え方:ハードな練習から持久力・忍耐力がついた、部員との交流を通してリーダーシップを育んだ
- 塾に行かなかった
- ネガティブな捉え方:勉強に対して本気ではなかった
- ポジティブな捉え方:独自の勉強法で挑戦した、倹約家
- 浪人をした
- ネガティブな捉え方:大学に合格するために時間がかかった
- ポジティブな捉え方:自分の行きたい大学のためには妥協しない、目的意識が高い
STEP 3: ポジティブな要素の中から、共通点Xを見つける
書き出したものを見返してみると共通点が見えてくると思います。
僕の場合、研究と関係のないことにいろいろチャレンジしてきたことから、浮き上がってきた要素は「柔軟性」と「リーダーシップ」でした。
そこで「柔軟なリーダーシップ」を軸として自己評価を書くことにしました。(研究者に重要な要素については、ノーベル賞受賞者が提唱する8つのスキルを参考にしてください)
STEP 4: 共通点Xが研究者にとって最重要な要素だという持論を組み立てる
「僕には柔軟なリーダーシップがあります」と書くだけでは、読み手の反応も「ほ~」くらいにしかならないと思います。
しかし、「柔軟なリーダーシップ」こそが「研究者にとって最重要な要素」であると冒頭で説明し、その上で自分が「柔軟なリーダーシップ」を発揮した具体例を述べると、読み手の印象にも残るはずです。
僕が組み立てた持論は「良い研究室を運営するには柔軟なリーダーシップが必要である」です。
STEP 5: 持論->具体例 という順番で一貫性のある自己評価欄を書く
持論を展開する際、「柔軟なリーダーシップ」を発揮した過去の経験A、B、C、そして現在も続けている経験Dを挙げました。
そうすることで、「柔軟なリーダーシップ」を継続して鍛えていることをアピールしました。
そして結論として、「将来、グループ・リーダーになることができれば、健全で生産的な研究室を運営することが期待できる」とまとめました。
このように、持論→具体例 という流れで一貫性のある自己評価を書くことがポイントだと思います。
まとめ
自己評価欄には「研究職を志望する動機」「目指す研究者像」「自己の長所等 」「特に重要と思われる事項」という項目があります。
持論→具体例 の流れで書くと、これらの項目全体に一貫性が出て、自分の長所がグッと目立ってくると思います。
各項目の書き方についてはタヌキの自己評価記事も参考にしてください。
この5ステップメソッドがみなさんの長所を見つけるためのヒントになれば嬉しいです。
まずは過去の出来事を書き出して、ポジティブな視点から振り返ってみてはどうでしょうか。
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